IDEALENS K2 のセカンドタッチレビュー
項目は4つです。
- Store
- Cinema
- APP
- Settings
順に説明していきます。
■Store
APP Storeからコンテンツをストリーミング再生することができます。
注意点は、インターネットに接続された状態でないと機能を利用することができません。 つまりWi-Fi接続が必要です。 Wi-Fi設定は「Settings」にて行います。
視聴できるコンテンツについてですが、IDEALENS自体が中国のものであるため、日本でのコンテンツが2017年現在では基本的にありません。 プロモーションビデオ(PV)やライブ映像配信との相性は非常に良いと思うので、コンテンツの充実がキーになるでしょう。期待度は大きいです。
■Cinema
SDカード等に入れている映画などの映像コンテンツを、映画館にいるような雰囲気で再生することができます。
再生モードを以下の3つの中から選択することができます。
- Ocean Theater
- Space Theater
- IMAX Theater
「Ocean Theater」は水族館ルームのようなところです。
スクリーンが正面にあります。横を向くと1人掛けソファーがいくつか置いてあるほか、ガラス窓の先に熱帯魚が泳いでいます。
「Space Theater」は宇宙船ルームのようなところです。
スクリーンが正面にあります。横を向くと壁があります。どちらかというと宇宙船倉庫のような感じです。
「IMAX Theater」はスクリーンのみの大画面です。
スクリーンの外枠は黒い背景のみです。横を向くとスクリーンが付いてきます。
まだ実際に映画などは見ていませんが、専有映画館のような雰囲気で楽しめるかもしれません。
■APP
アプリケーションを起動することができます。
自作コンテンツはここから実行します。
APP機能は、弊社のようなソフトウェア開発会社に望ましい機能となっています。 自社で作成したVRアプリを比較的簡単に転送し実行できます。
可能性は開発会社次第ということになります。
■Settings
各種設定を行うことができます。
以下のような設定があります。(この他にもあります)
- Account
- Bluetooth
- Wi-Fi
- Blightness
代表的なものを紹介します。
「Bluetooth」はBluetooth対応の周辺機器の設定を行える場所です。
まだ、使っていないので詳細は分かりませんが、コントローラーなどの接続設定を行うことができると思われます。
「Wi-Fi」はネットワーク接続の設定を行える場所です。
HMD周辺で検知されたアクセスポイントを指定した後、アクセスキーを入力することができます。
さて、ようやくですが装着してみての総合レビューを書きます。
■映像の質について
十分なレベルです。高クオリティかどうかはわかりませんが、粗末と感じることはありません。
■映像の視野について
人間の視野角は180度~200度なので、180度が理想形になると思いますが、2017年現在のHMD市場を考えると、視野角は150度あれば高品質で、120度が良品質といったところになるでしょう。
IDEALENSは横方向の視野角が120度あり、十分です。
■映像のカクつきについて
アプリの設定によると思いますが、フレームレートが 60fps または 90fps で再生されますので、カクつきは気付かない程度です。
■操作性について
操作の方法は大きく3つです。
- 視点ポインター
- Touchpad
- Power Button (Home Button)
「視点ポインター」についてですが、選択が必要な場合に、画面上に視点ポインターが表示されることがあります。橙色の丸い小さな点になります。
選択肢が3つ以上の場合は、この視点ポインターによる選択になる傾向があるようです。「Touchpad」と組み合わせて使います。
「Touchpad」についてですが、ヘッドセットの右側にあります。
短くタッチすることで決定ボタン的な動作になります。
また、俗に言う「Yes/Noダイアログ」などでは、タッチパッド上で横に指をスライドすることで選択肢を変えることができます。 それ以外では、選択肢が縦に出る場合があります。この時にはタッチパッド上で縦に指をスライドすることで選択肢を変えることができます。 知らないと非常に分かりにくいですが、橙色になっている項目が、現在選択中の項目を表します。
あと、タッチパッドを2秒ほどタッチし続けると、方向のリセットが行われます。現在向いている方向を正面として再設定してくれます。 ただ、この機能は非常に厄介です。タッチパッドを操作していると度々この機能が実行されてしまうのです。 原因は、タッチパッドに2秒ほど指を乗せてしまうことによるものなのですが、慣れないときついです。 一応、反応を受け付けない「Rest Area」(指置きエリア)というのがありますが、誤解を招くあまり意味のない機能だと思っています。
「Power Button」についてですが、ヘッドセットの右側少し上にあります。
何もない時にこのボタンを押すと、ホーム画面に戻ります。
アプリ実行時にこのボタンを押すと、Cancel Button / Escape Button / Back Button 的な動きになります。
どんな動作になるかは、押してみて初めて分かります。
■全体的な感想
IDEALENS社が言っているように、HMD全体としての性能は「アッパーミドルレンジ」となり、日本語でいうと「中の上」になります。
ざっと位置付けを表すと大体こんな感じです。
HTC vive > Oculus Lift > PSVR > IDEALENS > Gear VR
ですので、性能評価は「Gear VR」より上で「PlayStation VR」より下ということでまとめさせていただきます。
あとはIDEALENSに限らず、VR-HMD全般に対してですが、私は三半規管が弱く乗り物酔いが人一倍激しいので、VRにも酔います。 HMDは5分くらいしか装着できません。また、目の疲れ、脳の疲れが現実の場合の何倍も大きくなるように感じます。 ただ、これは私の場合であって、個人差が大きい部分であると思います。
■改善要望について
IDEALENSを実際に使用してみての不満点を元に、改善要望を書き出しておきます。
- Touchpad から方向リセット機能を除いてほしい
- 方向リセットボタンは別にあってほしい
- Home Button と Cancel Button、Decide Button はそれぞれ別々にあってほしい
- 電源が入っている状態かどうか、充電が必要な状態かどうかをHMDの外から分かるようにしてほしい
- USBポートの位置をどうにかしてほしい
- SDカードの位置をどうにかしてほしい
以上、IDEALENSを装着してみてのレビューでした。
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