Unity道場 博多スペシャルに参加しての感想
2017年6月3日に開催されました
「Unity道場 博多スペシャル」に参加してきました。
博多で開催される初のUnityオフィシャルセミナーということで
会場が満席となる150名の参加がありました。
会場は株式会社サイバーコネクトツー(CC2)さん本社の会議室でした。
一応説明をしておきますと
サイバーコネクトツーさんは福岡のゲームソフトウェア会社です。
「NARUTO -ナルト- ナルティメットヒーロー」シリーズや「.hack」シリーズ、「フルボッコヒーローズ」などを開発しています。
さて、今回のイベントは6つの講演と懇親会で構成されていました。
ユニティ・テクノロジーズ・ジャパンさん全面協力により
4つの講演が本社から来てくださった方の講演になります。
最新のUnity技術を学ぶにはこれ以上ないイベントですね。
しかも今回の発表者の方々は、先日の Unite 2017 Tokyo で1,000人以上の前で発表を行っていた強者揃いです。
今回私はフルにはイベントには参加できなかったのですが
聞くことのできた講演の中から印象に残ったものをいくつか紹介します。
1つ目は「トゥーンシェーダー・マニアクス」という講演です。
Unityで作成した3Dモデルは通常は写実的(フォトリアル)なものとなりますが
トゥーンシェーダーを用いてトゥーンレンダリングを行うことにより
ノンフォトリアル(セル画風・アニメ風)に表現することができるようになります。
シーンの背景がアニメ風の場合などには、トゥーンレンダリングされたモデルを配置することでシーンに馴染ませることができるようになります。
日本を中心としたアジア圏ではトゥーンレンダリングは非常に人気があるそうです。
ナルト、ワンピース、ドラゴンボールなどのアニメがゲーム化されていますが
無理にCG化するよりアニメ風で見せたほうが元との違和感が確かに少ないですね。
さて、2つ目ですが「Anima2Dを使ってみよう」という講演です。
これは1つのキャラクター画像をパーツ化したスプライト画像から
アニメーション画像を作ってみようというものです。
2Dの画像パーツを配置した後、骨組みを付け加えるなどします。
完成すると2Dキャラが歩くようになりました。すごい。
現在は Asset Store からパッケージをインストールする必要がありますが
Unity 2018 あたりで標準機能になるようです。
さて、3つ目ですが「Unityと歩んだCC2アプリ開発の舞台裏」という講演です。
サイバーコネクトツーさんが開発したアプリの1つ
『.hack//New World』(現在はサービス終了)の開発のお話でした。
ゲームの特徴の1つに、キャラクターのカスタマイズというのがあります。
身長や顔のパーツ、髪形といった基本体型から、服装や武器といった装飾を変えることのできる機能です。
それの実装のためのヒントを教えて頂きました。
また、街には時間という概念があります。
朝・昼・晩で表情を変える街を作るためのポイントなどを教えて頂きました。
4つ目は「スマホゲーム開発者なら知っておくべきチートのリスク&対策」という講演です。 DNPハイパーテックさん(大日本印刷さん)の講演でした。
スマートフォンゲーム(スマホゲー)には基本料金が無料で、アイテム課金などによりサービスを行っているゲームが多くあります。
サービスを崩壊させる原因となるチート行為を防ぐためにはどうしたらよいかというお話で、 チートの種類と有効な対策方法などを紹介してもらいました。
ゲームでチート行為が行われるとゲーム制作側が被害を受けるだけでなく、普通にゲームを楽しんでいるユーザーにも不快な思いをさせることになります。
そのためアプリをリリースする際にはセキュリティ対策は絶対必要になりますが、 DNPさんは開発に負担をかけずにセキュリティーを向上させるためのソリューションを提供しています。
開発工程に影響を与えずに対策をすることも可能であったりするのが、現場にとっては嬉しいですね。
あと、チート被害がなくなると、運用コスト・サポートコストが下がるというのもいいですね。
最後にイベントの感想です。
ここでご紹介できなかった講演もありますが、どれも非常にためになる講演で、今後のUnityの開発の役に立つものでした。
それと、このイベントを企画・実行してくださった運営の方々に感謝です。
Unity道場は今後も続けて頂けたらと思います。
ありがとうございました。
それと、もう一つ。
福岡にもUnityの技術者やデザイナーはいますので
気軽に声をかけてくださいね。